保育園の業務のIT化は、子供たちのためにも普及してもらいたい

幼稚園や保育園の業務のIT化を支援する、株式会社テクノクラフトの「コミュニケーション&なび」教育保育支援・書類作成整理システム「ぎゅっとなび」の販売を、2017年11月20日からキヤノンシステムアンドサポート株式会社が開始したようです。

保育士のカミさんが仕事を家に持ち帰り、遅い時間までやっているのは日常の光景です。その姿を目にするたびに、私は「保育士さんの仕事って、もっと効率化できるのでは?」と感じていました。

保育園の業務にITを導入して効率化することは、保育士の負担を軽減できるだけではありません。負担の減った保育士さんが十分な休息と睡眠を確保できれば、結果として保育園に通う子供たちのためになるのです。

保育士の負担を軽減しないと、保育の質が確保できない

保育園や幼稚園では、書類仕事や事務、会計に関する業務が想像以上にあります。カミさんが家で仕事をする姿を見て話を聞くまでは、「保育士さんって子供の相手をしてるだけでしょ」と、私も多少は思っていました。

けれど、月間・年間の指導計画や報告書、保護者への園だよりや園内研修会の資料は手書き。物品や遠足代などの会計などは手作業での集計であったりします。子供たちのお昼寝タイムなどにやっても終わらないと、書類作成の作業を家に持ち帰ることになります。

「もっと効率的にできるやり方や、仕組みを考えたり提案したりしないの」とカミさんに聞いたことがあります。カミさん曰く「保育園によって考え方が違うけど、効率化に興味がない保育園も多いと思う」とのこと。

保育園の業務を効率化してITを導入して保育士の負担を減らすってことは、保育士に楽をさせるってことだと考えている保育園もあるのでしょう。手書きや手作業の方がぬくもりが感じられるし、愛情がこもっていると信じている部分もあるでしょう。

子供を預けている保護者にとっては、ぬくもりとか愛情がこもっていることは最優先ではないのです。大切な自分の子供を預けて、仕事をしなくてはならない。その時に期待するのは、子供の安全と安心なのでう。

保育士さんが家に持ち帰って仕事をすることで睡眠時間が少なくなれば、集中力が途切れる瞬間があってもおかしくないです。保育士さんが疲弊すれば、一番肝心な子供たちへの保育の質が落ちてしまうのではないですか。

保育園の業務にITを導入すれば、何が良くなるのか

保育園の業務にITを導入して効率化を図ると、保育園や保育士、保護者にとって何が良くなるでしょう。キヤノンシステムアンドサポート株式会社が提供を開始した「ぎゅっとなび」だけでも、連絡帳や日誌・指導計画、行事のお知らせの作成業務を効率化できます。

保育園のメリット

・園時の出欠や延長保育の集計を自動化できる。(手入力での集計から解放される)

・日誌や指導計画の作成で保育士の負担が減り保育に注力できる結果、働きやすい保育園として保育士の定着率が上がる。

・保育士の定着率が上がれば保育士の年齢層に幅が生まれ、保護者の安心感向上につながる。

・保護者の安心感が上がれば、保育園としての評判が良くなって他の園と差別化できる。

・物品の購入などのお金の集金・集計を自動化できる。

・園児、保護者の名簿作成が楽になる。

保育士のメリット

・家に持ち帰る仕事量が減って、十分な睡眠と休息を確保できる。

・負担が軽減することで、心身ともに良いコンディションで園児と接することができる。

・過去や他の人の指導計画を手軽に参照でき、作業効率と質が上がる。

・手書き連絡帳や物品購入費の集計から解放され、園児に集中できる。

・働きやすい保育園であると感じることができれば、辞めたいと思わなくなる。

保護者のメリット

・手書きの連絡帳から解放され、保育園との連絡・連携はスマホで完結できる。

・紙媒体のお知らせを紛失する心配から解放される。

・物品購入費が口座引き落としになり、小銭の準備から解放される。

・長年勤務している保育士さんがいたり、保育士さんが生き生きと働いている姿を見ることで、安心して子供を預けられると感じる。

すべては子供たちのため

そしてやはり、保育園に通う子供たちのためになることが最大のメリットです。子供たちは親や保育士など周りの大人を敏感に観察し、感じとっています。

保育士の先生が、心の底から笑顔を見せてくれているのか。お父さんとお母さんは、安心して預けて仕事に行き、迎えにきてくれるのか。周囲の大人たちの言葉や行動、表情やしぐさを通じて、肌感覚でキャッチしているのです。

周囲の大人が疲れていたりイライラしていたり、不安であったりすると、子供たちに伝わります。保育士の先生の負担が減って、活き活きと子供に向き合うことに専念してもらえれば、保護者としても安心できます。

すべては子供たちのためなのです。業務を効率化するためにITを導入する保育園が、もっともっと増えてくれることを願います。

では、また

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