防衛大学校を中退してからも残っていた後遺症3つ

私にとっては、わずか9カ月弱の防衛大学校での生活。そんな短い期間だったにも関わらず、防大を退校しても残っていた後遺症が3つあります。今ではすっかり改善したものもあれば、まだ残っている後遺症もあります。

夢に出てきます

防大を退校してから予備校時代~大学時代は数カ月に一度、就職した頃も半年に一度は夢に出てきました。どんな夢かというと。

「防大を退校して民間人として生活していることが夢で、実は防大を辞めていない」という夢です。この夢を見るのは、朝5時~6時くらいの時間帯が多かったです。「ハッ!!」って飛び起きて、1人暮らしの部屋だと分かって安心する。

人に話すと笑わるのですが、本人は至って真剣にビックリして飛び起きていました。このような夢を30歳手前までは見ていて、30代以降ではほとんど見なくなりました。余程、自分の中で鮮烈な経験だったのですね。

ご飯を食べるのがやたら早い

ご飯を食べるのが早いのは、自衛官の職業病とも言われています。これは仕方ないですね。私自身は意識していなかったのですが、大学時代に指摘をされて気が付きました。「やたら飯食うのが早くて、落ち着かん」と。

一緒に食べている友人をせかすのもアレですし、何より自分が楽しんで食事していないなと感じ、ご飯を食べるスピードは意識して人並みに落しました。

防大時代は、とりあえず目の前に出された食事を片付けて栄養補給を済ませ、次の行動に移りたかったのでしょうね。食事くらいゆっくり食べれば良かったのにと思いますが、そんな余裕はなかったのですね。

直立不動の時の手がおかしい

直立不動の時の手といっても意味不明ですね。いわゆる「気をつけ!礼!」の「きをつけ」の時の両手のことです。一般的なマナー講座でのきをつけの時の手は、男性だとズボンの縫い目に中指をそえるように真っすぐ手のひらを伸ばす、と教わります。

ところが防大の場合には「気をつけ」の時に手のひらは開いておらず、握りこぶしをにぎった状態で体の側面にそわせます。直立不動とは、緊張して動けない状態ではダメで、緊張感を持ちつつ、どんな状況にも対応できる自然体であれと教えられます。

背筋はしっかり伸ばし、腕は体の側面にきっちりと付け、アゴを引いて真っすぐ前を見る。背筋は伸ばしていても、体に余計な力が入っておらず、特に肩の力は自然と抜けている状態にしなくてはなりません。しかも握りこぶしをにぎって。

なぜ握りこぶしなのか。いかなる状況にも対応するということは、目の前の人物が急に襲ってくることも想定に入れておくということなのです。そのため、常に応戦できるように手のひらは伸ばさず、握りこぶしをにぎっておく必要があるのです。

大学時代に、直立不動で緊張するというシチュエーションがなく、誰からも指摘されなかったので自分では気づいていませんでした。就職してから新入社員の研修明け、辞令交付式の時に同期から「自分、何で気をつけの時に手ぇ握ってんの」、と指摘されて初めて分かりました。

自覚したものの「別に無理に矯正する必要もないかな」と思い、今でも直立不動の時は握りこぶしを握った状態のことが多いです。気をつけの姿勢をすることはあっても、緊張感を持った直立不動の姿勢をとる機会が少なくなったことも影響があるでしょうね。

ご飯と食べる早さと、気をつけの握りこぶしはネタっぽいですが、夢を見た時は本当に驚きますし、夢だと分かった時は心からホッとします。

これら3つ以外にも、自分では自覚できていない後遺症のようなものは、きっとあるのでしょうね。誰も指摘しないけど、ちょっと「変」な部分が私の一部になっていても不思議じゃありません。

若い時の強烈な経験の影響が、しぐさやクセとして残ってしまっている部分が、あなたにもありますか?

では、また

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