心療内科を受診するきっかけは、社内でのカウンセリングでした

新卒で入社後3年目に、自律神経失調症で休職しました。自律神経失調症と診断された心療内科を受診するきっかけは、会社に週1回来ていたカウンセラーのカウンセリングを受けたことでした。

カウンセリングを受けたからといって、自律神経失調症の症状が改善するとは限りませんが、私にとっては自分自身を見つめる良い経験をしたと感じています。

カウンセリングを受けた経緯

私自身は、学生時代から体力にはそこそこ自信がありました。周囲からは、「メンタルヘルスに関する病気には、最も縁がなさそうなタイプ」と言われてもいました。そんな私が、入社2年目の途中から慢性的な疲労を自覚するようになり、入社3年目には遅刻や病欠の日数が増えていってしまいました。

そんな姿を見た当時の上司から、

「週に1回、外部のカウンセラーの先生がメンタルヘルスのカウンセリングで社内に来ている。受診してみてはどうか」

と提案を受けました。

体調不良で内科を受診しても原因が分からず、自分がどうなってしまったのか不安に思っていたタイミングでもあったので、カウンセリングを受けてみることにしました。

カウンセリングでは何をするのか(初回)

カウンセリングの最初は、メンタルヘルスに関するチェックシートに回答しました。色々な項目があり、各項目に当てはまる度合いをチェックする形式のものでした。

チェックシートの回答が終わると、私自身のこれまでの経歴のを聞かれました。出身地、家族や兄弟の構成、学業やスポーツの経験など、それまでの人生を振り返って話しました。自分が生きてきた道を他人にまとめて話すことは、初めての経験でした。

初回のカウンセリングの最後は、チェックシートの判定と助言を聞かされて終了です。

カウンセラーからは

「典型的な抑うつ状態だと思われます。カウンセラーなので診断はできませんので、心療内科を受診し、休職することをおすすめします」

「心療内科に心当たりがないなら紹介します。会社の近くにしますか、自宅に近い方が良いですか?」

と言われ、通勤途中の駅で自宅に近い心療内科クリニックを紹介してもらいました。

休職することに抵抗感はあったものの、自分の状態は自覚していました。カウンセリングを終えてから、上司に「カウンセラーに休職をすすめられ、私自身も休職をお願いしたい」と報告し、了承を得て休職することになりました。

2回目以降のカウンセリング

初回のカウンセリングで紹介してもらったクリニックで自律神経失調症と診断され、診断書を会社に提出し、休職が始まりました。

初回から1週間後。心療内科での診断結果と、休職して自宅療養することになったことを報告し、2回目のカウンセリングが始まりました。

カウンセリングでは、私が話をしカウンセラーは聞き役でした。初回に話した私の経歴を過去から詳細に掘り下げ、私がどのような考え方や性格であり、なぜそのような考え方や性格になったのかをカウンセラーと一緒に分析していきました。

「小学校低学年の時ではどのような子供だったと思っていますか」

とか

「当時、どんなことを感じていたのか思い出せますか」

という、カウンセラーから出される質問に答える形で、自分自身のことを話しました。

カウンセリングの時間は約1時間程度。短時間で自分の経歴を詳細に話し終えるはずもなく、次の時は前回の続きから話すような形で、初めの2ヵ月は毎週カウンセリングを受けました。

2か月間、毎週カウンセリングを受けた後は月に1度のカウンセリングとなりました。完全に復職するまでカウンセリングは受ける必要があったのですが、完全な復職は結局できませんでした。

何度も復職しましたが

「復職後の3カ月は以前と同じ症状での病欠を5日以上連続で続けないこと。そうでなければ休職期間が継続してる状態とみなし、通算で2年の休職期間となった時点で退職」

という社内規定を満たすことができませんでした。

早く仕事に復帰して遅れを取り戻したいと焦って復職をした結果、また調子が悪くなり休職という悪循環の繰り返し。「そんなに焦ることはないよ」と当時の自分に教えてやりたい。

自分自身を見つめる良いきっかけとなりました

最初は、自分のことを赤裸々に話すことに恥ずかしさがありました。それでも、続けていくうちに少しずつ慣れ、カウンセラーに助けてもらいながら、自分自身を見つめる作業を続けました。

当時の私には、自分で自分を追い詰めない考え方に変えていくことが必要でした。それは、「自分の考え方や性格」とか「自分のあるべき姿という思いこみ」を客観視することによって初めて見えてきたものです。

「誰かの期待に応える自分」や「あるべきと思いこんでいる自分」にとらわれ、自分の心身のケアをおろそかにしていたのです。気合いと根性があれば何でもできると思いこみ、どんなに疲れていても頑張れると勘違いしていました。

カウンセラーにかけられた言葉が忘れられません

「あなた自身に優しくできなければ、大切な人にも本当の意味で優しくはなれませんよ。できない自分も、失敗する自分も受け入れて許すことを身につけて下さい。完璧な人間なんていないことは、あなた自身にもあてはまるのですよ」

カウンセリングを受けることが、直接的には自律神経失調症の治療につながらないでしょう。しかし、私にとっては自分自身を1歩引いて見ることの大切さを学んだ良い経験でした。

あなたが、あの時の私と同じように苦しんでいるなら心にとめておいて下さい。

完璧な人はいないのです。自分を許し、ゆっくり時間をかけて心身を養生して下さい。必ず症状が改善する日がきます。焦らず御自愛ください。

では、また

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