人間、年を重ねると同じ話が多くなってきます。私も40代半ばですが、たま~に「あっこの話は以前にしたな」ってことがあります。認知症などで同じ話を繰り返されるのは、家族としてはちと辛いですが、元気なお年寄りの同じ話は黙って聞き流してあげる方が良いようです。
近所のおばあちゃんに言われました
近所に週1、2回注文してくれる90代のおばあちゃんがいます。子供さんはとうの昔に独立し、今は独り暮らしをされています。このおばあちゃん、基本的に生活全般に関することは自分でこなし、割と元気な部類のお年寄りです。
先日、牛乳とかアイスとか注文の品を持って配達に行った時
「あんたな~ちょっと聞いて。この前、子供が帰って来た時に言われたんよ。『お母さんその話は何度も聞いて知ってる、その話に出てくる人を私は知らないから興味が無い。』って言うのよ。そんな事言われたら、私は話をすることが無くなるよね。年寄りをいじめるには、そうやって話を出来ないようにするのが一番効くよ。も~、虐待やわ」
って言われました。確かに、お年寄りと話をしていると同じ話が何度も出てきます。(年寄りだけじゃないか、下手すると40代くらいからその傾向はあるかも。)それでも、同じ話だから聞かないとか、知らない人の話だから興味ないから聞かないって言われるのは相当寂しいようです。
まぁ、私のことを信用してこんな話をしてくれているであろう事は分かっているつもりなので、このおばあちゃんの所に配達に行く場合は10~15分程度は話を聞くつもりで行ってます。
家族だから言えるセリフ、でも聞き流すだけでも聞いた方がいい
逆に考えると、同じ話であると指摘したり、知らない人の話だから興味ないって言えるのは家族だからだと思います。これ、他人になかなか言えるもんじゃありません。このおばあちゃの場合、3~4ヶ月に1度の割合で子供さんが様子を見に帰って来ている程度ですが、同居している場合は日常的に同じ話を聞くのはしんどいとは思います。
それでも、話の9割を聞き流す感じになっても聞いてあげた方が良いと思います。同じ内容の小言なら、遮るのもアリかと思いますが、自分にほとんど関係無い内容の話であれば聞き流して相づちを打ち、気持ち良く話をしてもらえばストレス解消になります。
人ごとじゃない
人に話を聞いてもらいたい、人とつながっていたいというのは高齢者特有の感情ではないと思います。特に最近のSNSの普及を見ていると、若い人達であっても常に誰かとつながっていたい、つながっていないと不安になっているのではないかと思います。
自分たちは誰かとつながっていたい、話を聞いてもらいたい、誰かに承認してもらいたいって思っているのに、目の前のお年寄りの同じ気持ちは理解出来ないってどうなの?理解しようとしないってどうなの?
自分事に忙しくなってしまっているのは、都会も田舎もあまり差はないと思います。それでも少しの余裕を持って、周囲の人々と接していければギスギスしないと思います。みんな何だか忙しくて、無理なのかな?
では、また